歯周病とは歯の周りの組織、例えば歯肉、セメント質、歯根膜、歯槽骨に感染性の炎症が起きている状態をいいます。歯と歯肉の境目にある歯肉溝のなかで細菌が停滞すると歯肉炎(赤くなったり腫れ、出血)の状態になります。この状態がさらに進行し歯周ポケットを形成して歯を支える骨や歯根膜、セメント質に波及し、歯槽骨の吸収、歯の動揺が起き、最終的には歯が抜け落ちる可能性もあります。
最近、歯周病は生活習慣病として位置づけられ、食習慣、歯磨きの習慣、喫煙、さらには全身疾患と関連し相互に症状を悪化させる可能性も示唆されています。特に心臓病(狭心症・心筋梗塞)、脳梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎などとの関係が報告されています。
例えば、歯周病の炎症があると放出される生理活性物質(炎症促進性サイトカイン)によって、血糖値を抑える「インスリン」の働きが悪くなり、糖尿病に関与するといわれています。
調布市・つつじヶ丘駅から徒歩2分の歯医者「あらさわ歯科医院」での歯周治療をご紹介いたします。
歯周治療を行うためには、現在の歯周病の症状を的確に検査診断する必要があります。歯周組織検査を実施し歯肉の炎症と組織破壊の程度を把握。その結果をもとに全身状態なども考慮し治療計画を立案します。
①プラークコントロール
セルフケア:患者さま自身が日々行うお口の中のケア とても大切なことなので繰り返し練習します。
プロフェッショナルケア:私たちが患者さまに提供するお口のなかのケア セルフケアのお手伝いをするために行う施術とお考え下さい。
②食事をする機能を回復したり、歯周組織へ負担を増やす可能性のあるものを排除します。仮に歯と歯を固定、歯周病の治療装置の装着、かみ合わせを安定するように調整しましょう。
③歯周組織の再チェックを行いどのように改善したか、あるいは改善していないのかを評価します。そして問題点をまとめ、ご提案し改善していきます。
中程度以上の歯周病であれば歯の周りの歯肉の下についている汚れ(縁下歯石)や歯肉の悪い組織を除去する処置をいたします。もちろん可能な限りお痛みの少ない処置を進めていきます。
歯周基本治療終了後、深い歯周ポケットを改善するため歯周外科治療を行う場合もあります。
患者さまの全身状態を配慮した上で歯肉を切開し、肉眼あるいは顕微鏡を使って歯根面のプラークや歯石を除去します。また歯槽骨のレベルをそろえたり歯周組織の再生療法を行う場合もあります。
こちらの処置は歯周病中程度以上に進行した方にご提案いたします。
歯周基本治療や歯周外科、咬合機能回復の処置を行い、歯周ポケットが4㎜未満となり炎症が認められない場合は治癒と考えられますのでメンテナンスに移行します。
4㎜以上の歯周ポケットや分岐部病変(歯の根が分かれている部分の病気が残っていても炎症がみとめられない場合は安定(病状安定)としますが、再発の可能性も高いので定期的な期間を決め、お口の中のサポートをしていきます。
メンテナンスの期間は通常3か月に1回を基本としていますが、お口の中に不安のある方はその期間を短く、安定している方では期間を長くし、通院のペースを皆さまのライフスタイルに合わせてご提案いたします。